療育・支援
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ABAとは?
ABA(応用行動分析)は行動の理解と改善を目的とした科学的なアプローチです。発達に遅れのあるお子さんや自閉スペクトラム症(ASD)のお子さんに対して、言葉や社会的なスキル、身辺自立など、生活していく上で必要な力をつけられるよう支援します。日本においてはまだ十分に普及していませんが、ABAは多くの国々で自閉スペクトラム症の標準的な介入方法として知られています。

自閉スペクトラム症は治療できるの?
自閉スペクトラム症(ASD)は神経発達症の一つです。社会的やり取りとコミュニケーションの苦手さ、特定の物事へのこだわりや興味関心の偏りなどの症状から、人との関わりや年齢相応の活動に困難を生じます。「スペクトラム」とは、多様な状態を含む連続体を意味しており、健常な状態との明確な境目はありません。自閉スペクトラム症は病気ではないので原因を特定して完治を目指すものではありませんが、適切な支援により症状を軽減できることや、必要な力を伸ばしていけることが分かっています。

エビデンスに基づく効果
ABAの有効性は、世界中の多くの研究によって証明されています。アメリカ小児科学会(AAP)や疾病予防管理センター(CDC)などの専門機関は、ABAを自閉スペクトラム症のエビデンスに基づく有効な療育手法として推奨しています。また日本における研究でも同様に、ABAの有効性が示されています。

ABA療育の方法
ABAはお子さん一人ひとりに合わせて個別にプログラムを作成します。机上で新しいことを学ぶ方法(Discrete Trial Training)や遊びや生活場面などの自然な文脈でコミュニケーションを学ぶ方法(Naturalistic Environment Teaching)などがあり、こうしたエビデンスに基づいた方法を使ってお子さんの成長を支援します。

いつから受けたら良いの?
早期に始めることが有効であるとされています。脳がより柔軟な幼児期に療育を始めることがことがよいということが分かっています。
どれくらいの頻度受けたらよいの?
ABA療育の頻度は週に数時間〜20時間以上など、プログラムによって幅があります。
海外や国内の研究機関などでは、早期集中介入(EIBI)が実施されており、週20時間以上の介入で効果を上げています。
日本では、制度上の問題や人材の不足により、海外のように多くの時間集中的なABAの療育を提供することは難しいのが現状です。キーストーンはより多くの時間ABA早期療育を提供し必要な領域をカバーできるように努めています。またご家庭の日常での関わり方にABAを取り入れることも極めて効果的であり、ご家庭での取り組みについてもサポートしていきます。
EIBIとは?
EIBI(Early Intensive Behavioral Intervention:早期集中行動介入)は、特に2−3歳から始めることで効果が高い、ABAに基づいた集中療育プログラムの総称です。 標準的なプログラムは週に20時間以上集中的に個別介入を行います。
言語、認知、社会的スキル、コミュニケーション、遊び、日常生活のスキルなど多くの領域に働きかけお子さんの成長を促します。早期に集中した療育を行うことで、お子さんのその後の発達にも大きなプラスの影響を与えるということが分かっています。